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紅葉のしくみ [科学、数学]

家の近所で紅葉のきれいなところを探してみました。

鶴ヶ峰 白根神社


白根神社の白糸の滝









二俣川 南本宿公園









今週は、葉っぱが赤くなる紅葉について調べてみました。
黄葉は、緑色のクロロフィルが分解されてカロチノイドの黄色が目立つようになることで葉っぱが黄色になるのですが、赤くなる紅葉は赤いアントシアニン系の色素が新たにでき、それで赤い色になるそうです。

アントシアニンの赤い色素
シアニジン3グルコシド Cyanidin-3-O-Glucoside
Cyanidin-3-O-Glucoside

アントシアニンの材料
マロニルCoA
Malonyl_CoA

アミノ酸(フェニルアラニン)L-Phenylalanine
L-Phenylalanine


落葉前の葉っぱの中でこんな科学反応が起こっているんですね。
これから落ち葉になって枯れてしまうのに、何故、わざわざアントシアニンを作って赤くなるのか、本当のことはまだわかっていないようですが、落ち葉になる前の葉っぱの中で分解される前のクロロフィルが暴走して有毒な活性化酸素を作らないように、アントシアニンの赤い色で光を遮ってクロロフィルの励起を阻害し活性化酸素の生成を押さえるという仮説が有力だそうです。
人や動物が紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素を作るようなものなのでしょうか?


先週と同じように紅葉の葉っぱにもブラックライトをあててみました。
葉っぱの縁が光っています。


銀杏と違って、光っているところがわかりやすい。

葉柄の付け根も光っています。


アントシアニンは水溶性の色素なので、葉っぱを刻んで水に漬けておくと色素が出てきます。


アルカリ性にすると青くなるかと思って、右の試験管に蚊取り線香の灰を入れてみたのですが、ちょっと失敗でした。



参考資料

フィトンチッド普及センター
連載 『森林の不思議を科学する』
(連載8) 紅葉と黄葉の話 松井 直之
http://www.phyton-cide.org/series8.html


Taylor S. Feild2,*,1, David W. Lee2 and N. Michele Holbrook1
"Why leaves turn red in autumn", Plant Physiology,127, pp.566-574 (2001)
http://www.plantphysiol.org/content/127/2/566

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ナツパパ

見事な紅葉ですね。
わたしまるっきりの文系なんですが、
紅葉の仕組みって面白そうですね。
by ナツパパ (2012-12-10 17:28) 

aoken

ナツパパ さんコメントありがとうございます。

西東京にいたときは、まわりに銀杏やモミジの木が沢山あったのですが、横浜は杉やクヌギの林が多くて、最近やっと家の近所にもモミジの木があるところを発見しました。

紅葉のしくみとか、身近なことなのですが、赤い色の物質が作られる理由とかまだちゃんとわかっていなくて、今でも調べている人たちがいるということがとっても意外でした。
by aoken (2012-12-16 12:13) 

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