シンメトリーの地図帳 [ヨコハマ]
今更ですが、2010年に発売された、マーカス・デュ・ソートイのシンメトリーの地図帳という本を買いました。
身近な図形のシンメトリーの話から始まって、数学者のジョン・ホートン・コンウェイのチームが、シンメトリーの地図帳:Atlas of Finite Groupsを作っていくお話です。
地図帳は、現在、Webのサイトで見ることができます。
ATLAS of Finite Group Representations
http://brauer.maths.qmul.ac.uk/
この地図帳は、シンメトリーを語るための道具である、群を分類したもので、最後のページには、モンスターと呼ばれる、19万6883次元空間に入らないと形が見えない、808017424794512875886459904961710757005754368000000000個の元からなる巨大な群が登録されています。
ATLAS: Monster group M
http://brauer.maths.qmul.ac.uk/Atlas/v3/spor/M/
この本の中で、著者が子供と一緒に、アルハンブラ宮殿にシンメトリーな図形を探しに行く話が書かれていたので、自分も身近な所で、スペイン風建築のベーリック・ホールや、他の西洋館にシンメトリーを探しに行きました。
ベーリック・ホールなら、沢山シンメトリーがみつけられるはず。
と思って行ったのですが...
なんと、3月22日まで、工事で休館でした。
気をとりなおして、外交官の家
外交官の家は、明治政府の外交官内田定槌氏の邸宅だったので、内田家の紋章、丸に剣三つ柏がモチーフになっっている模様が多いです。
一見、左右対称のようですが、微妙に違う...
これは、左右対称
三つ柏のとこだけみれば正三角形と同じ二面体群
暖炉の模様とかは、対象になっていない...
タイルの模様も、アシンメトリー
このあたりで、外交官の家の装飾は、アシンメトリーがいっぱいな、アール・ヌーボー風だった、ことに気が付きました。
ちなみに、隣のブラフ18番の暖炉の模様は、シンメトリーでした。
エリスマン邸
なかなか、良いのが見つからない...
やはり、ベーリック・ホールに入れなかったのが敗因でした。
しょうがないので、ホテルニューグランド
天井の模様がすばらしい。
中庭も、美しいシンメトリー
横浜開港資料館のドアノブ
シンメトリーの地図帳は、600ページ以上もある本なのに、シンメトリー探しとかしながら読んでいるので、なかなか先に進まないのですが、180ページぐらいからマーカス・デュ・ソートイが、沖縄で開催された学会に参加したり、日光の東照宮を訪れた話題や、東照宮の逆柱について、徒然草の八二段の引用があったりして、この学会のことが気になって、さらに先に進まなくなってしまいました。
どうやら、これのようです。
Workshop “Zeta Functions in OKINAWA 2005”
http://www.zeta-institute.org/okinawa2005/
talk by Prof. du Sautoy
http://www.zeta-institute.org/okinawa2005/photos/sautoy.jpg
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