素数の音楽を読みました。 [科学、数学]
日曜日は、午前中から雨になってしまったので、マーカス デュ・ソートイ の「素数の音楽 (新潮文庫)」という本を読みました。
日本語版は2013年に発売されていて、以前から本屋さんに並んでいたので気になっていたのですが、なんで今まで読んでなかったんだろう...
素数というと、小学生か中学生のころに、「エラトステネスのふるい」という素数の見つけ方を習ったと思うのですが、この本では、無限に続く素数の見つけ方を探す話から、素数がどのように分布しているのかというリーマン予想を中心に、素数と暗号や量子力学など様々な分野との関係が書かれています。
登場人物も、リーマン、ヒルベルト、ディリクレ、ゲーデル、ラマヌジャン、ヴェイユ、コンヌなど綺羅星のような超一流の数学者たちが大勢並んでいて、物語としてとても面白いです。
この本に、綺麗な図や写真などがあったらもっと楽しいだろうな、と思いましたが、それだと本の値段が高くなってしまいますね。
それなら、自分で描いてみようということで...
リーマン予想(Riemann hypothesis)とは、リーマンゼータ関数
のゼロ点が、負の偶数と、実部が 1/2 の複素数に限られるという予想で1859年に提唱されてから現在まで証明されておらず、2000年には、クレイ数学研究所が100万ドルの懸賞金をかけています。
Sage Math ( https://www.sagemath.org/ )というソフトを使うと、リーマン予想で使われているゼータ関数の複素平面での様子を、complex_plot関数とzeta関数のたった2つの関数だけで表示することができます。
complex_plot(zeta, (-30,30), (-30,30))
上の図のOut[1]は、カラーの凡例です。偏角0が赤、π/2が黄緑、πが水色、3/2・πが青紫になっています。
下のOut[2]のゼータ関数をカラーでマッピングした図の中で、y軸より右側(x>0)に、青や黄色がはみ出しているあたりが非自明のゼロ点になります。
zeta関数の値を、絶対値(赤)、実部(青)、虚部(緑)にして等高線図(コンター)で表示してみました。
赤の線の密度が濃いところがゼロ点で、x軸上(y=0)のx=-2, -4, -6...は自明なゼロ点、x=1/2 のところで縦に並んでいる点が非自明のゼロ点になります。
x=1/2の臨界線上のゼータの値をy=0 (虚数部 0i )から200 ( 200i )まで、順番に計算した様子を動画にすると、x= -1.5 の近く( ζ(1/2 + 0i) = -1.4603545... ) からスタートして、ぐるぐる回りながら、ときどき原点Oを通ることがわかります。
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
ネットで検索してみたら、こんな本も出版されていたんですね。
やっぱり綺麗な図があると、楽しそうですね。
ビジュアル リーマン予想入門 ~グラフで解き明かす素数とゼータ関数の関係 Tankobon Softcover – July 17, 2020
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11452-7
日本語版は2013年に発売されていて、以前から本屋さんに並んでいたので気になっていたのですが、なんで今まで読んでなかったんだろう...
素数というと、小学生か中学生のころに、「エラトステネスのふるい」という素数の見つけ方を習ったと思うのですが、この本では、無限に続く素数の見つけ方を探す話から、素数がどのように分布しているのかというリーマン予想を中心に、素数と暗号や量子力学など様々な分野との関係が書かれています。
登場人物も、リーマン、ヒルベルト、ディリクレ、ゲーデル、ラマヌジャン、ヴェイユ、コンヌなど綺羅星のような超一流の数学者たちが大勢並んでいて、物語としてとても面白いです。
この本に、綺麗な図や写真などがあったらもっと楽しいだろうな、と思いましたが、それだと本の値段が高くなってしまいますね。
それなら、自分で描いてみようということで...
リーマン予想(Riemann hypothesis)とは、リーマンゼータ関数
のゼロ点が、負の偶数と、実部が 1/2 の複素数に限られるという予想で1859年に提唱されてから現在まで証明されておらず、2000年には、クレイ数学研究所が100万ドルの懸賞金をかけています。
Sage Math ( https://www.sagemath.org/ )というソフトを使うと、リーマン予想で使われているゼータ関数の複素平面での様子を、complex_plot関数とzeta関数のたった2つの関数だけで表示することができます。
complex_plot(zeta, (-30,30), (-30,30))
上の図のOut[1]は、カラーの凡例です。偏角0が赤、π/2が黄緑、πが水色、3/2・πが青紫になっています。
下のOut[2]のゼータ関数をカラーでマッピングした図の中で、y軸より右側(x>0)に、青や黄色がはみ出しているあたりが非自明のゼロ点になります。
zeta関数の値を、絶対値(赤)、実部(青)、虚部(緑)にして等高線図(コンター)で表示してみました。
赤の線の密度が濃いところがゼロ点で、x軸上(y=0)のx=-2, -4, -6...は自明なゼロ点、x=1/2 のところで縦に並んでいる点が非自明のゼロ点になります。
x=1/2の臨界線上のゼータの値をy=0 (虚数部 0i )から200 ( 200i )まで、順番に計算した様子を動画にすると、x= -1.5 の近く( ζ(1/2 + 0i) = -1.4603545... ) からスタートして、ぐるぐる回りながら、ときどき原点Oを通ることがわかります。
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
ネットで検索してみたら、こんな本も出版されていたんですね。
やっぱり綺麗な図があると、楽しそうですね。
ビジュアル リーマン予想入門 ~グラフで解き明かす素数とゼータ関数の関係 Tankobon Softcover – July 17, 2020
https://gihyo.jp/book/2020/978-4-297-11452-7
ビジュアル リーマン予想入門 ~グラフで解き明かす素数とゼータ関数の関係
- 作者: 木内 敬
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2020/07/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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