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ナタマメ [科学、数学]

先週、追分市民の森の中の無人販売所で買ったナタマメ
中には、大きくて、きれいな白い豆が詰まっていました。


ナタマメは、昔から排膿の妙薬と言わているそうで、蓄膿症、歯周病や歯槽膿漏の改善効果があり、腎臓にも良いそうです。
これは、ナタマメにしか含まれていないコンカナバリンA(Concanavalin A)というレクチン(タンパク質)の効用らしいです。

コンカナバリンA
こんな形をしているようです。

複雑な構造なので、立体視できるようにしてみました。




ナタマメにしか含まれていないコンカナバリンA
もとは、普通の豆にも含まれているファビン(favin)というタンパク質の配列が入れ替わってできたものらしいです。
Favin versus concanavalin A: Circularly permuted amino acid sequences.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC383795/
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16592676


アミノ酸の環状の配列の途中を入れ替えたような形になっている循環置換(Circular Permutation)というタンパク質進化の一種で、このようなアミノ酸の置換は、コンカナバリンAの構造がわかって初めて発見されたそうです。
豆が自分で遺伝子組み換えをやっているんですね。
ナタマメ すごい!


RCSB PDB Protein Comparison Tool
http://www.rcsb.org/pdb/workbench/workbench.do
というタンパク質の構造の比較ができるサイトで、コンカナバリンAとファビンを比べてみました。

ほとんど重なっている。

普通とはちょっと違う構造のタンパク質が体に入ると、免疫機能が活性化することがありますが(毒になることも。。。)、コンカナバリンAにも、T細胞マイトジェン(mitogen)というリンパ球の幼若化、分裂増殖を誘導する効果があるそうです。


Mechanisms of Liver Injury. I. TNF-α-induced liver injury: role of IKK, JNK, and ROS pathways
http://ajpgi.physiology.org/content/290/4/G583

ますますスゴイ!! ナタマメ

白あんにしていただきました。

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