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「トロイア戦争」を読みました

ステイホームなので、「トロイア戦争:歴史・文学・考古学」エリック・H・クライン (著), 西村 賀子 (翻訳)という本を読みました。


トロイの木馬や、アキレウス、ヘクトルなどの英雄の活躍で有名なトロイア戦争ですが、史実なのか、あるいは、「イリアス」や「オデュッセイア」の叙事詩の元になる戦いがあったのか、現在でもよくわかっていないそうです。
この本では、トロイア戦争について、ヒッタイト文書という歴史学資料、ホメロスの叙事詩と「叙事詩の環」などの文学資料、ヒサルルク遺跡の考古学的証拠から多角的な視点で推察していきます。
まるで、推理小説を読んでいるようです。
用語集や訳者による解説が、とても丁寧で、古代史の初心者にも楽しめるようになっているのですが、登場人物や地名が沢山でてきて、一回読んだだけでは消化しきれませんでした。
bbc_troyqa.jpg
https://www.bbc.co.uk/science/horizon/2004/troyqa.shtml
BBCのサイトには、エリック・H・クラインの番組のQAがあって、
Where does the legend of the Trojan War come from?
How do we know where Troy is?
Why does Troy have so many Layers?
のような感じで、まとめられていて、とても参考になりました。

トロイ(ヒサルルク)の遺跡、こんなふうに何層にもなっているんですね。
troyaninonkenti.jpg
https://www.kulturportali.gov.tr/portal/troyaninonkenti

叙事詩の登場人物が大勢いるので、関係をグラフ(ネットワーク)で整理すれば、いいのかなと思ったら、こんなサイトがありました。
moebio.com_iliad.jpg
http://moebio.com/iliad/

自分でも、Dgraph ( https://dgraph.io/ )を使って、作ってみようと、docker ( https://hub.docker.com/r/dgraph/standalone )から最新版 v21.03.1のイメージを持ってきたのですが、うまく動かなくて、パソコンのポートの設定とかいろいろ4時間近くも知らべ、最終的に古いv20.11.0なら動いてるよという情報を見つけ、やっと動かすことができました。こんな単純なことだったのか...物事は多角的な視点で見ないとだめということですね。
        
docker run --rm -it -p 8000:8000 -p 8080:8080 -p 9080:9080 \
  -v < host_dir >:/dgraph  dgraph/standalone:v20.11.0


  http://localhost:8000/


dgraph.jpg


『パリスの審判』 ルーベンス
Rubens_Judgement_of_Paris.jpg


トロイア戦争:歴史・文学・考古学

トロイア戦争:歴史・文学・考古学

  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2021/07/23
  • メディア: Kindle版



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